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記憶。

そういえば別れを告げた場所もここだった。
あの日以来、ここへ近づいたり、名前を聞いたり見たりするのも思い出して辛かったので自然と避けていたんだった。

長い長い旅が終わった。
さっきまで2人だけの密室に比べ、外には沢山の人がいてとても現実的だった。
車を降りて駅へ入ればまた今まで過ごしていた日々に戻って、今までの時間は夢のようだったと感じるのだろう。

時が経てば人はいろんな事を忘れる。
辛い事も、苦しい事も、他愛のない話、出来事、etc...
人間の脳みそは、楽しい事や嬉しい事を70%くらい占めて記憶出来るようになっていると聞いた事がある。
記憶できる容量があるから、新しい情報が入れば自然と何かを忘れていくようになっているんだろう。そうでないと人生の中では苦しい事の方が多いだろうし、それがあるからこそ喜びや感動も倍になるんだろう。


「ずっと長い間、運転お疲れさま!ここまで一緒に乗せてもらっちゃってありがとう。」

あんまり長くいると帰れなくなってしまうから、寂しさや苦しさがこれ以上湧き出てくる前にここから去らなきゃ。
やたらせわしく荷物の整理をしていると、ふとサンダルを入れ忘れている事に気づいた。
一瞬悩んだ。

”このサンダルをわざと忘れればまた会えるのかもしれない・・・。もし会えなかったら捨ててくれと言えば良いし。”
そんな事を考えていたけれど、結局は鞄の中に詰め込んだ。
何もならないのは自分が一番よくわかっている。
荷物の整理をし終わり反対側のドアから見ている彼の顔を見た瞬間、急に心が締め付けられそうな気持ちになった。

苦しかった。

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テーマ : なんとなく書きたいこと。。 - ジャンル : 日記

たどりついた21の世界。

”どっちの出口に降りるんだろう・・?”

降りる予定の出口の案内が出てきて”くまさん。”の顔を見てみた。
口元に手を置いてどうしようか考えている様子。
そんなに大差ないのだけれど、結局彼は彼の家の近くの出口を選んだ。
そしてその出口を選ぶ事によってこれから通る道は、お互いにとっても思い出深い場所を通る事になる。当の彼はそんなこと考えもしないだろうし、早く帰りたいの一心だったと思うけど。

里山を出発してから、8時間が経過していた。
その中での会話をまとめると2時間にもならないかもしれない。
ほとんど無言の車内で、考えながらの会話は本当に疲れた。運転をして疲れたほうがまだましだった。こうなる事も予想ついていて、それでも強く望んでいたのは自分自身。

今までの長い長い月日を思い出せばこの時間は”今までの自分””今の自分””これからの自分”全てに意味がある事だと感じている。
それに巻き込まれた人達、そして重要人物として隣に座るあなた。みんなごめんなさい、そしてありがとう。これが最後のワガママだと思って、神様がくれた時間なのかもしれない。


みんなが背中を押して後ろで支えてくれる。
彼が一歩前に立って、それを受け止めてくれる。
自分の歩くべき道へとみんなが手助けしてくれているような気がした。



出口を降りた景色は旅行から帰ってきたような気分。
”遠く離れた場所で現実から離れたような感覚から、いつも過ごしていた場所へ戻ってきた。”
旅行していた事は夢じゃなくて現実なんだけど、現実から離れた事によって味わえる感覚。限られた中での時間の使い方。



3年前と外の景色は変わらないのに、こんなに近くであの時と変わらないのに、全然違うんだと腹の底から感じる。


懐かしい・・ただ、今はそう思わせてほしい。
分かっているけど、やっぱりあなたが大好きだった。
本当に大切だった。
そんな人に出会えてよかった。
あなたと過ごした時間があってよかった。
あたしは確かに幸せだった。
ありがとう。


彼の顔を見ると泣きそうになるけど、今しか彼の顔をこんな近くで見れないと思うと強く自分の目に焼き付けていた。


駅が見えた。

あぁ、ついに別れの時がきたんだ。長い旅も終わっちゃうんだな。


彼が車を停めた。

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