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ふたりの会話 ~決まり手~

「そっか。わかった。」

その瞬間にあたしの体に巻き付いていた見えない鎖がガシャン!と外れたような気がした。
その言葉で”もう一生無理なんだって言うし、諦めるしかないじゃん”って自分に言い聞かせられそうだし。
その後は気持ちが一気に引いて、普通に前のように話していた。


「発表会本当に良かったんだよ!何で来なかったんだよ。あたしに期待をもたせたくないと思って行かないと決めたんだろうけど、あたしはあなたが居ようが居まいが関係なく、自分が出せるすべてをあの一瞬にこめたからあたしの踊りは変わらない。本当に感動したし、もったいない事したね!」


「・・本当は行ってもいいと思ったんだけどさ。・・そんなにいうならDVDとか送ってよ。」


「ライブだからいいんだよ。作品は人に見られて輝くんだから。見られなきゃただの自己満足になるんだよ。 だからあたしはあなたの作品を見に行きたいと思ってイタリアも行ったし、今もここにいるんだよ。」


「今回の個展の作品も半年で全部つくったんだ。ちょっと変えたんだけど分かった?どうだった?」


「ん・・・京都であんな素敵な場所で個展が出来てすごいね。」


「それって作品についてじゃないじゃん!」



「はは、変わったなって思ってさ。面白かったよ。けど、あたしは前の方がすきだったかな・・」

せっかく個展を今やっているのに気の利いた言葉も言えず、むしろ前のほうが好きだなんて。ごめんよ。そしてちょっとしてから、また言ってしまった。
「あたしねぇ、本当に大好きだったんだよ」


「うん。知ってる。君はこうやって主役な気持ちかもしれないけど、主役は1人じゃないんだよ」

「知ってるよ、今回の主役は”くまさん。”だよー」

「あははっ、んー個展はね!」


「いつか、また機会があったらフラメンコを踊っている姿を見てほしいな」


「じゃあ、見たくなくても見れるような人になってよ。」

「それって・・プロになれって事?」


その後も寒い中、一生懸命会話を続けた。
会話が途切れたらもう一生会えないんだと思ったら、なかなか言い出せなかった。
もう、さよなら言わなきゃ。
早く彼を解放してあげたいのに・・。なんで一緒にいられないんだろう。
もっと話したい、ダメだ、早く帰らせてあげなきゃ

ごめんね、、、ごめん。
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