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里山イベント物語。~その時~

入ってくみんなに会釈をする彼を外から見て、あたしに気づいたらどんな顔するかなと緊張しながら
「おっす!」
最後に入ったあたしは、彼の顔をしっかり見ながら元気に挨拶した。

「どうもぉぉお!!?!?あっ!えっ?何で?」

パニックのようで、でも知っている顔を見た彼の目は一瞬光った気がした。
嫌ではなさそうだ。よかった・・・。

「なんで?なんでいるの?どうして?」

「今日フラメンコ踊るんだよ。フラメンコって出てるし気づいてるかと思った。」

「あぁ~、そういえば、フラメンコやるってあったなぁ」

「そうだよ。踊るから!宜しく!」

そう言い放ってみんなを連れ、舞台へリハーサルをしに田んぼへ向かった。
さっぱりした再会であるが、それがその場で出来る自分なりの精一杯の表現だった。

靴を履いて実際に音を出して踊ってみた。
まわりは山に囲まれて何も無いので、靴音が思った以上に響いた。まさかと思ったがカスタネットの音もかなり響くし、あらゆる音が返ってくるようだった。
それはそれでマズイ。
自分の音がずれた音に聞こえてしまって惑わされる。もともと音響だけはキッチリしてもらいたかったので、スピーカーは向けてもらえた。
踊っていてどこを踊っているのか分からなくなっては致命的だから。
それでも自然の中で踊れる事はとても気持ちがよかった。発表会や室内で踊るのとは全然違う。
まわりには沢山の作品があって、数時間後に自分達はここで踊るんだなって。
ちょうど後ろには”くまさん。”の作品。

あたし達がリハをしていると、彼がてくてくと横の道を歩いてきた。
自分の作品を見渡し、何かやっている様子。
そして一緒になってずっと彼についていくわんこさとと-いぬなんだか羨ましく思ってしまった。だってずっと離れないで彼にかわいがってもらっているんだもん。あたしもそうしてほしい!

それを見ていたヨチが一言。
「あの犬がなんだかかぶって見えるよ・・・(笑)」

「たしかに。あたしも自分の分身のように思えてきたよ(笑)」

そんなこんなで無事にリハも終えてKENさんのお店に行った。
ヨチによると、彼はチラチラとこっちを気にしていたとの事だったけれど、そんな事を言ったら”そんな事ない”とあいつは言うだろう。
自分でも見ないようにして、横目で彼の姿を見ている中ではたまにこっちをみていたのは感じた。
お互いに意識しないようにして意識していたんじゃないかな。
あたしは負けず嫌いだし、「あんたの為にここに来たんじゃないもん」と振舞いたかった。
本当はそうである事がバレバレであっても。

みんなニヤニヤしていた。
そこにいる全員があたし達の事を知っていて、彼に対しても同じような態度だった。
微妙に居心地が悪いが、それさえもある意味無言のプレッシャーである。
みんな盛り上げてくれている。

どうなの?これって。嬉しいんだけど、彼は嫌かな?どうなのかな?
あまり変わらないし何とも思っていないのかな?


見ないようにしているんだけれど、どうしても彼の姿を追ってしまうんだ。
だってずっと会いたかった。
ダメだって言われても会いたかった。
会ってどうにかなるなんて思っていないけど、でも運命を変える事が出来るのなら最後まで頑張りたい。


一緒に居るとドキドキするけど落ち着く不思議な空気。
あたしはこの時、この一年で一番輝いた目をしていたに違いない。
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