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里山イベント物語。~わずかな時間の幸せ~

お店に戻ると一気に人が減ったように感じた。バラバラとみんな眠りたい人は眠り、飲みたい人は飲み続けるという雰囲気。
”くまさん。”はタバコを吸い終わったらしく、席で1人ぼーっとしていた。あたしが帰ったと思っているから、ここで顔を見せたらどんな風になるんだろうとソワソワした。

自分のお酒を持って彼のところへ歩いていくと、彼があたしに気づいた瞬間の気配は感じられた。
無言で隣の席に座ってみると彼はまだ知らない顔をしているので、じっと彼の顔を見てみた。

「おっす、お疲れさま。残る事にしたんだぁ」

「おっああ、そうなんだ。お疲れ」

わざとらしくも慌てた様子の彼に、改めて乾杯とビールの缶を上げ目を合わせた。何を話そう、これからどうしよう、それがあたしの新たな戦いになるのは分かっていた。明日家に帰るまで気を引き締めながら、それでいて何があってもこの時間をかみ締めようと心に置いた。

突然彼が笑って吹いた。
「ぁあ~なんだか明日やりにくいなぁ」

「ん、何が?じゃあ、明日のシンポジウムは遠くでみているよ。気にしないで。それとも、あたし帰ったほうが良かった?」

「そんなんじゃないんだけど、やっぱりいるのといないのとでは違うよね。」

「まぁまぁ、大丈夫。ひっそりと聞いているから」

その後もいろいろ話して飲んで、みんなが部屋に戻るようで車に乗っていった。あたしの泊まっているところは、飲んだ場所の二階の部屋だから片付けをして寝た。
明日がどんな日になるんだろう。
みんなは無事に自宅に着いたようでヨチからメールがきた。

”そばに一緒にいてあげられなくてごめんね。応援しているから、悔いなく頑張ってね”

深夜のどが渇きすぎてジュースを買いに外に出ると、別の世界にきたようにひっそりとしていて真っ暗で、自動販売機のライトと音だけが小さく響いていた。
胃の中が押されるような感覚になって緊張した。誰かがいても怖いし、誰もいなくても怖い。
素早くジュースを買って部屋に戻った。

”明日の今頃は全てが終わって、家に帰って寝ているんだろう。その間にあたしはどんな気持ちで時を過ごしていくんだろう・・”

そうしてまた深い眠りについていた。


~彼と過ごす時間のカウントダウン  続く~

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