ペアアルミ

旅立つ前日は忙しいだろうから、その前の日に最後に一緒にいようと決めた。

待ち合わせて”くまさん。”がプレゼントだよって何かをくれた。
会う前に美味しそうなパンを見つけたから二人で食べようと思ったんだという何も入ってないようなちょっと大きめのパンと、星の王子さまの本だった。
星の王子さまの本は読んだことなかったし、向こうに持って行って読む事にした。

いつもと変わらない幸せな時間を過ごし夜ご飯を買いにジャスコへ行った。
「俺は、こうやってファミリー的なとこに一緒になって買い物したりする事一生ないと思ってたよ。むしろ嫌いだったからねー♪」
そう言って彼はカートを転がし、ワイン選びを楽しそうにしてた。買い物してて、これがいいよ!いやこっちがいい!とか一緒に暮らしてるみたいで嬉しかった。それに初めて気付いた事で、あたしはドアを開けっ放しにするクセがあるらしい。何回か彼が自然に閉めてくれていることに気付いた。知らなかったjumee☆shy1

やりたい事が多かったから結婚願望なんてなかったんだけど、自分のやりたい事も抑えられるくらい二人でいる時間が幸せだった。少しだけ結婚したい女の子の気持ちが分かった。そうじゃなくても、ずっと一緒にいたいって思えてきてしまった。


二人でお揃いのものがほしい。そう言ったら、普通のカップルは指輪やネックレスや身につけるものが多いと思うんだけど・・・
「俺はアクセサリーは左のブレスレット以外つけないんだ。実用的なものにしようっ」
「はいはい、わかってます。でも実用的なものってなに!?」
散々探し回って彼の中でピン!とくるものがなくて、ついに見つけたのは

アルミ石鹸

なんだそりゃ???と思ったが、前から欲しかったらしい。イタリアはにんにく使うから使えるよ!って。それにキリを買って名前とあたしの好きな☆を彫ってくれた。あたしも名前を彫って交換した。さすがアーティスト、性格か?! 
合計¥300なりえーん

会うのは最後の予定だったので、最後の別れの挨拶をして帰った。
いろいろ考えながら心の準備と旅の準備。買い物して荷造りもして全部を終えてメールをした。そしたら思いもよらない返事が来て泣いてしまった。
結局最後の夜も二人で会って、いつでも持っていられるように財布に入るガラス細工の”小さな豚”を渡した。ペアコブタ

「作品の為に自分自身を閉じ込める事をするし、それは大切だと思う。ただ、君に出会えていろいろな新しい発見もできた。君と出会えてよかった。また君とタイミングよく出会える事を願っているよ」


「プリクラ撮りたい!!」絶対言わないあたしが、頑張ってお願いして二人のラブラブの記念を残した。そしてホテルに行ってプリクラみてるあたしに彼が抱きついた。そのプリクラがどこにいったのか分からなくて、探しまくったが出てこなくて一番残したくない場所に残してしまったがっくりどこいったんだ・・。
そのまま一緒にいたいってお互い思っていたけど、彼があたしを家に向けてくれた。

電車のドアが閉まった時、彼の目が涙目になってる事に気付いた。
胸が苦しくなって、でもいろいろ冷静な自分がいた。

ついに成田空港に到着し、これから自分が旅に出るんだという嬉しさと”くまさん。”と離れたという切なさで心が慌しかった。


成田を出発し、ドイツのフランクフルト空港へ。
そしてここから始まった、もう二度とないだろう衝撃的な旅の話を書いていきます。


テーマ : (´・▽・)ъグッ - ジャンル : 日記

コメント

世界に一つの_alt_str_i_F8E6.gif_だね

素敵なエピソードだね。一つ一つがすごく深くて、それはやっぱり他では味わえなくて、特別で特殊な二人だから出来る世界観というか。一緒に居た時間もすべて宝物だね。普通の恋愛とは違う、切ないけど誰よりもスパイシーな関係。そんな恋は中々出来るものじゃないし、臆病で堅実な道を生きる私には遠すぎて羨ましい世界だ。でも哀しすぎる。やっぱり一歩二歩も先を行ってるよ。そんな背中をいつも追っかけてる感じだ。
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